あなたにしか作れないプレイリスト

また一つ命が奪われた。
まただ。

もう4人の知人をウイルスで亡くしたというのに、
いや、もう4人も失ってしまったからか、

身近に感じていた人の新たな死の
ショックからなかなか抜けられない。

心の準備をする間もなく

死と向き合わなければならなかったご本人は
旅立ちを見送ることもできなかったご家族は
どんな気持ちだっただろう。

これが自分だったら
これが自分の大切な人だったら
何ができただろう。

引き出しに残されたプレイリスト

先週のメールを思い出す。
亡くなった友人、ジェームズの家族からだった。

本人の机の引き出しから
『J’s Playlist』と書かれた
USBが見つかったという。

音源をコピーして送ってもらった。

以前、音楽療法セッションの中で
彼が自分の半生を振り返って作った
プレイリストだった。

小学生の頃から今に至るまで
年代ごとに
ジェームズ本人の選んだ思い出の曲が入っていた。

どんどん更新して100歳までいったら
一世紀分の音楽の歴史になるぜ。

そう言ってニヤリとしたジェームズの顔が浮かぶ。
泣けた。

音楽療法でのプレイリスト

音楽療法では
今までの自分を振り返って
プレイリストを作ることがある。

それは過去を再訪し
現在につなげる作業だ。

プレイリストが
今の自分を肯定し
今の自分に前を向く力をくれる。

人生を振り返ってのプレイリストは
緩和ケアの現場でも作られる。

今までの人生を振り返り
自分の人生に改めてイエスと言い

人生を彩った人々とのやりとりに
思いを馳せ
感謝して

いつ自分がお別れしても
大切な人々の心に
自分らしい自分が残るように。

生きた証としてのプレイリスト

ジェームズが残したプレイリストは
ついこの前まで元気だった彼の
生きていた証だった。

彼のニヤリ顔や
ちょっとカッコつけで
でもひそかに熱いハートが
どの音楽からも聴こえてきて

それでも時々

彼が密かに苦しんでいたことや
絶望から立ち上がろうとしていたことがわかる
そんな音楽も聴こえてきた。

30年をジェームズと共にしたアンが言った。

見送ることもできなかったけど
これのおかげでようやく
自分もちゃんと
彼の死に向き合えるような気がする。

音楽がいろいろ思い出させて辛いけど
最後に心に残るのは
彼のあたたかみだから。

前を向くためのプレイリスト

前を向いて生きるために
ジェームズはプレイリストを作った。

結果としてそれが
突然の別れで残された家族に
前を向く力を与えた。

命が思わぬ形で問われるようになった今でも
遺書を準備する覚悟は
なかなか持てるものではない。

でも、今の自分が前を向くためのものなら
作れるかもしれない。

そしてそれが結果的に
いつか大切な誰かの力になるのなら。

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あなたも作ってみませんか。

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